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傷害事故の消極損害

傷害事故による消極損害は、傷害によって労働機会や労働能力が失われ、収入を得られなくなった、または収入が減少したことに対して発生します。消極損害は、傷害が完治するか後遺症を残して後遺障害等級が認定されるかによって、次のように異なります。

・完治する傷害:休業損害

・後遺障害等級が認定された傷害:休業損害+逸失利益

ここでは、休業損害について説明しますが、後遺症が残ったからといって、休業損害の他に逸失利益が支払われるとは限りません。逸失利益は後遺障害等級に応じて支払われるため、後遺障害等級に認定されるかどうかが、発生の分かれ目になります。

■傷害事故の収入と休業日数

事故当時の被害者の収入に、休業日数を掛けて求めます。問題になるのは、収入の算出と休業日数のカウントにあり、給与所得者なら勤務先に休業損害証明書を作成してもらう事で、休業損害を合理的に算出可能です。

休業損害証明書がある場合、給与管理と勤怠管理をする勤務先が作成することで、収入の他にも、入院中は全休、通院中は全休・半休・遅刻・早退などで正確に休業日数もカウントできます。では、自営業や家事従業者ではどうするのでしょうか?

まず、収入については、自営業者なら確定申告書、家事従業者では収入証明が無いので賃金センサスから基礎収入を求めます。続いて休業期間は、入院のように明らかに仕事ができない状態なら1日とカウントできますが、通院になると、休業日数のカウント方法は柔軟に扱われます。

例えば、通院はしていないが自宅療養を余儀なくされる場合、自営業者や家事従事者は、労働の一部を行えるかもしれません。回復状況に応じて、日々労働の割合が増えていく状況は十分に考えられます。

しかし、回復状況を毎日調査し、詳細に休業損害を算出することは実質的に不可能なので、治療期間に対して一定率や段階的に休業損害を減額していく方法、被害者が請求して、妥当な範囲で認める方法、通院日を1日とカウントする方法などが用いられます。通院日を1日とカウントする方法では、本来は回復が進むほど通院日の損害は少ないのですが、通院日以外の損害を認めないことで調整されています。

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