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傷害事故の積極損害

傷害事故での負傷により、被害者が受けた損害のうち、治療費等で実際に掛かった費用を積極損害と呼びます。対する消極損害という言葉もあって、傷害の影響で得られなかった収入(休業損害)が該当します。ここでは積極損害について説明します。

■治療費等

事故から治療終了(または症状固定)までの、治療に関する実費が対象です。被害者が自由診療でも保険診療でも、加害者は全額負担になります。診察、手術、処置、検査、投薬など、治療に掛かる費用は多いですが、必要で妥当な実費なら全て対象です。また、将来支払われることが確実な手術費等の治療費も含まれます。

■入通院費等

入院費において、個室等の差額ベッド代は認められず、医師の指示で普通病室以外に入院するときは対象になります。入院そのものに対する費用だけではなく、付添看護者の休業損害、交通費、入院時の雑費も認められます。退院後に通院があれば、治療費等も含め、交通費や看護費(必要と認められる場合)も対象です。

■装具等

事故によって生じた傷害の結果、必要となった義手、義足、義眼はもちろん、車椅子、松葉杖、眼鏡、コンタクトレンズといった、器具についても購入費・製作費が含まれます。なお、事故の前からこれらの装具等を使用しており、事故によって購入、修繕、調整などが必要になれば、その費用が対象です。

■文書費

交通事故証明書、診断書、診療報酬明細書、印鑑登録証明書、住民票の写しなど、文書発行に係る費用が対象です。後遺障害等級の認定に関係する、後遺障害診断書や画像・検査結果等の発行費用については、対応が分かれるところで、後遺障害に認定されないと、治療は症状固定によって終了しているのであり、補償すべき根拠を持たないとして補償されないケースもあるようです。

■その他の実費

事故による影響は、色々な影響をもたらし、例えば事故で車椅子生活を余儀なくされれば、住宅や車両においても、車椅子の受入れを容易にするための改造等が必要になるかもしれませんし、裁判で争う場合の弁護士費用をどうするかという問題もあります。

事故がなければ発生しない費用としては、住宅や車両の改造費は、妥当な範囲で認められるでしょう。一方で、弁護士費用については、不法行為に基づく訴えの場合に、一部を損害として認めるのが通例です。

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