保険料と使用目的
自動車保険の保険料を決める要素の1つに、契約車両の使用目的があります。おそらくほとんどの人にとって、使用目的は「日常・レジャー」か「通勤・通学」で、自家用車を日常的に業務で使うケースは少ないでしょう。
使用目的は保険料率に影響しており、使用頻度が少ない使用目的ほど保険料が安くなります。日常・レジャーというのは、日常的な買い物や休日のレジャー程度の使用、通勤・通学では文字通り休日以外のほとんどの日で使用しますが勤務中は使用せず、業務では勤務中に使用するので使用頻度が高くなります。
使用目的 | 使用頻度 | 保険料 |
日常・レジャー | 低 | 低 |
通勤・通学 | 中 | 中 |
業務 | 高 | 高 |
使用目的は限定的ではない
使用目的の設定は、例えば、使用目的を日常・レジャーにしたからといって、通勤・通学や業務に使ってはならないといった、制限を設けるものではありません。主に使う目的が、どの区分に該当するか申請するだけで足ります。通勤・通学で使っている車でも、休日にはレジャーで使うことも当然できます。
基準としては、通勤・通学や業務を使用目的にした場合、週5日以上もしくは月15日以上使用することが前提になっています。しかし、必ず週5日以上もしくは月15日以上の使用が無くても、通勤・通学や業務を使用目的にして問題ありません。保険料が高くなる方向の申告には、保険会社は何も言ってこないからです。
通勤・通学の扱い
通勤・通学よりも日常・レジャーなら、保険料に数千円(保険会社や保険内容で異なる)の影響を与えます。ですから、なるべくは日常・レジャーにしておきたいところですが、通勤・通学の扱いは、保険会社によって違うことに注意しましょう。
保険会社で扱いが違うのは、送迎を通勤・通学に含めるかどうかです。同じ車の使い方でも、保険会社によって保険料が違うのは妙な気もしますが、逆に比較対象になるので、要チェックポイントです。
通販型の保険会社における送迎の扱い
送迎は通勤・通学 | 送迎は日常・レジャー | どちらでもない |
三井ダイレクトチューリッヒ保険イーデザイン損保
SBI損保 アクサダイレクト |
セゾン自動車火災 | ソニー損保(家庭用と業務用の区分しかない) |
送迎は、幼稚園、保育園から大学に至るまで、親が子供を送迎する、または家族の通勤のために、最寄り駅まで送迎するという、長い年月で日常的に発生します。使用目的による保険料の差は、どんどん累積していくことを忘れないようにしましょう。
使用目的の見直しで節約
車の使用目的は、ライフサイクルでも変わるものなので、変更がある度に保険会社に申告して、適切な保険料にするのが基本です。見逃しが多いのは、時々しか通勤・通学に使わないのに、使用目的を通勤・通学にしてしまうケースと、既に通勤・通学で使用していないのに、通勤・通学のままで継続するケースです。
前者では、週5日以上もしくは月15日以上、通勤・通学に使っているかどうかが大切です。雨の日など、天気が悪いときだけ使うような場合は、日常・レジャーで問題ありません。後者では、子供が大きくなって送迎しなくなった、退職して車通勤ではなくなったなど、状況が変われば使用目的を変更できます。
保険会社は、申告もせずに自動的に保険料を安くしてくれることは絶対にありませんから、自分で日常・レジャーに変更して、無駄な保険料を省きましょう。
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