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目撃者がいない死亡事故

刑事事件で良く言われる、「死人に口なし」という表現があるように、交通事故で被害者が死亡してしまうと、その証言は加害者からしか得ることができません。目撃者がいれば別ですが、事故の一部始終を目撃していることは極めてまれで、証言の信憑性が疑われます。

なぜ目撃者の証言がアテにならないかというと、目の前で車の流れを見ていて事故が起こった場合は別として、誰でも最初に反応するのは、事故時の音だからです。事故が起こらないか注意して道路を見ている人は少なく、ほとんどの目撃者は事故が起こった瞬間を見逃しているのです。

もっとも、一部の証言であっても、加害者が正直に事故の状況を語る可能性と、利害のない第三者の目撃者が嘘をつく可能性を考えると、目撃者が嘘をつく可能性の方が低いでしょう。それでも、疑わしいだけで立証できなければ、加害者の証言を基にして、事故の記録が作られてしまいます。

■被害者の過失は誰が証明する?

目撃証言のない死亡事故において、被害者に過失があるかどうかは、事故の当事者である加害者しか知りません。もっと言えば、被害者本人しかわからないことですが、死亡事故ではそれを確かめることはできません。ところが、当然のように量刑や賠償金額を減らしたい加害者は、被害者に過失がなくても過失があったと証言することは可能です。

被害者の遺族としては、本当にあったかどうかもわからない、被害者の過失を認めることは当然できないでしょう。そこで、加害者と被害者の遺族で争うことになるのですが、被害者の過失はどのように証明するのでしょうか。

自動車損害賠償保障法では、人身事故の加害者に損害賠償責任があるとされています。また、被害者の過失を加害者が証明できなければ、損害賠償責任を免れません。

加害者が被害者の過失を立証できなければ、損害賠償責任は免れないのですから、被害者の遺族は、加害者の自動車によって被害者が死亡したことだけ証明できれば足ります。一般に加害者が被害者の過失を証明するのは困難で、実質的に加害者が全ての損害賠償を負わなくてはならないことになります。

この点、被害者側で立証を必要とする民法上の不法行為とは明確に異なり、自動車損害賠償保障法は被害者救済を目的として制定されています。

■加害者の過失は誰が証明する?

加害者の過失は、捜査機関である警察や検察が証明しなければ、誰でも証明できる人がいません。しかし、警察は加害者の証言も重視しますし、検察は警察からの事故記録を頼りに、起訴できるかどうかを判断していきます。

したがって、実況見分や加害者の事情聴取で、加害者が自らの過失は小さく、被害者の過失が大きいと主張するなら、覆されなければ加害者は本来の刑罰に問われないことになります。これが、加害者天国とも揶揄される交通事故の実態です。

検察官は、証拠によって加害者の過失が立証できなければ、不起訴にするしか方法がないですし、過失が立証できても加害者の過失の一部である可能性も多分にあります。それでも、司法では疑わしいだけで罰することはできないため、加害者の過失は本来の過失分か不当に減ってしまうのを避けられないでしょう。

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