保険会社間での等級の引き継ぎ
車を購入してから、ずっと同じ自動車保険に加入している人は意外と多く、そのほとんどは購入先に勧められて加入しています。そして、自動車保険にそれほど興味もなく、そのままにしているケースが目立ちます。
実際のところ、自動車保険というのは事故を起こして使うきっかけがなければ、良く知ろうとしないものなので、見直さないのも無理はありません。しかし、保険会社によってサービスの内容や、保険料に差があることを知ると、より良い(または安い)保険会社に変えたくなってきます。
自動車保険の等級は、保険会社を変えるときでも引き継がれ、せっかく築いてきた無事故による高い等級は無駄にしなくて済みます。逆に、低い等級の場合であっても、原則的には引き継がれるので、引き継ぎでリセットすることはできません。
等級引き継ぎが可能な期間
基本的には、引き継ぎがあっても継続していくと考えて間違いありません。前契約の満期日で引き継ぎした場合、引き継ぎ後の等級は1つ上がりますし、引き継ぎ前に等級ダウン事故を起こしていれば、3等級または1等級ダウンして始まります。
ただし、引き継ぎが満期日以降に行われる場合は注意が必要です。等級の引き継ぎは、前契約の満期日の翌日から7日以内に限られており、8日目以降は、等級の引き継ぎは行われず、6等級からのスタートになります。しかも、事故有係数適用期間については、そのまま引き継がれます。等級が7等級以上なら、等級ダウンで事故有係数適用期間が引き継がれるので、メリットは全くありません。
ここで、等級が6等級未満だからといって、6等級に戻す目的で、前契約の満期日の翌日から8日以上経過してから引き継ぎしても、残念ながらうまくいきません。満期日の翌日から13ヶ月以内の引き継ぎでは、6等級未満でも等級が引き継がれます。したがって、6等級未満の等級は、前契約の満期日から13ヶ月を超えなければ、6等級に戻らないということです。
共済の場合は要注意
保険会社間の等級引き継ぎは、事故歴等で保険会社が断らなければ問題無く行えます。しかし、共済と保険会社との引き継ぎの場合は、同じ等級制度を採用していても、等級を引き継げるとは限りません。
JA共済や全労済では、問題無く引き継ぎできますが、比較的小規模な共済では、引き継ぎできない場合があります。前契約を解約してから等級を引き継げないとわかっても遅いので、引き継ぎしたい保険会社に事前に問い合わせておきましょう。
最も特典が魅力的な代理店で契約することをオススメします↓
最も特典が魅力的な代理店で契約することをオススメします↓
関連記事
-
-
事故有係数と適用期間
2012年10月1日から導入された、新しい等級制度として、事故の有無によって割引 …
-
-
割引の種類
自動車保険には、実に多くの割引制度があり、保険会社各社に共通の割引もあれば、保険 …
-
-
使用条件や補償範囲に対する割引
自動車保険は、自動車を使用することによる事故リスクを補償する保険です。そのため、 …
-
-
保険料と使用目的
自動車保険の保険料を決める要素の1つに、契約車両の使用目的があります。おそらくほ …
-
-
車両の特殊性に対する割引
自家用の乗用車ではあっても、割引の対象になる場合があり、それはエコカー、福祉車両 …
-
-
セカンドカー割引
2台目以降の自動車保険において、場合によって利用できるのがセカンドカー割引です。 …
-
-
身の回り品特約
乗用自動車というのは、一般家庭における運搬車も兼ねているので、車内には様々な物品 …
-
-
保険料の支払方法
自動車保険の保険料は、年額で3万円程度~10万円程度と幅広いですが、いずれにして …
-
-
等級制度の仕組み
自動車保険の等級制度は、事故を起こさない人には保険料を安く、事故を起こす人には保 …
-
-
全損時諸費用特約
全損時諸費用特約というのは、車両保険に付けられる特約で、自分の車両が全損状態のと …
- PREV
- 事故有係数と適用期間
- NEXT
- 家族への等級の引き継ぎ