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加害者が死亡しているとき

死亡事故では被害者だけではなく、加害者が死亡することもあり、双方の死亡とどちらか一方の死亡の両方があり得ます。被害者が死亡した場合、その遺族が損害賠償請求をすることになるように、加害者が死亡した場合は、その遺族に対して損害賠償請求することになります。

・被害者が死亡:被害者の遺族が損害賠償請求権を相続

・加害者が死亡:加害者の遺族が損害賠償責任を相続

ただし、自賠責保険でも任意保険でも、保険会社が保険金額に対応した保険金を支払うため、遺族に対しての損害賠償請求は発生しない場合があります。

■任意保険に加入しているとき

任意保険の対人賠償責任保険は、賠償額が無制限なので、加害者が任意保険に加入していれば、被害者への賠償額は全額保険会社が支払います。理屈上は、加害者の遺族が損害賠償責任を相続するので、加害者の遺族への請求ですが、示談は保険会社が行うために、実際は加害者の遺族への請求とはなりません。

被害者も死亡しているときは、被害者の損害賠償請求権を相続した被害者の遺族が、保険会社と示談して賠償額を受け取ります。

■任意保険に加入していないとき

自賠責保険でも損害賠償はされますが、傷害時の賠償額は上限が120万円、死亡時の賠償額は上限が3,000万円、後遺障害の賠償額は上限が4,000万円で、被害者への賠償としては、一般には全く足りないのが実情です。また、自賠責保険では示談交渉が付いていませんので、加害者の遺族と被害者側が直接示談します。

加害者の遺族は、相続した損害賠償責任によって、被害者の請求に応じなければなりませんが、ここで大きな問題が生じます。加害者に十分な相続財産がないとき、損害賠償金を支払うだけの資力が無いと、支払いたくても支払えないという状態になるからです。

賠償責任がある限りは、私財を処分してでも支払う義務が生じます。そうはいっても、人として最低限の生活保障は保護されるので、加害者の遺族が生活できないほどの請求は、実質的に意味を持たないという結果になります。

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