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警察が行う実況見分

人身事故でも物損事故でも、警察は現場に来て(車両同士の軽微な事故なら当事者が出向いて)実況見分をしますが、調書は人身事故でしか作られません。人身事故では過失運転致死傷罪などの犯罪に該当する可能性があるのに対し、物損事故では当事者間での賠償責任しか発生しないからです。

実況見分は、加害者と被害者で立ち会える人がいれば(負傷が無ければ)立ち会って行われます。加害者だけや被害者だけということもありますし、どちらも怪我で立ち会えなければ警察だけでも行われ、後から当事者が立ち会って複数作られることもあります。

実況見分の結果作られる実況見分調書は、刑事裁判における証拠として重要で、刑事事件に発展しない民事の損害賠償においても、過失割合を決める基礎になります。ですから、実況見分調書の内容次第で、自分の過失割合が決まると言っても過言ではありません。

■実況見分調書に記載される内容

実況見分調書は、状況を記録する書類に加え、見取図や写真を含めて作成されるのが通常です。証拠として取り扱われる、検証結果を記載した書類の総称であるため、全国で一様ではないですが、次のような記載内容になります。

・作成に対する記録

作成日、見分日時、見分(発生)場所、発生日時、見分者、立会人などです。

・事故現場の道路について

路面状況、交通規制(最高速度や一時停止など)、勾配、信号機の有無、見通しなどです。

・車両について

事故車両について、車名、車両番号等の基礎情報と、積載状況、損害部位などです。

・立会人による指示説明

相手を発見した地点、危険を感じた地点、避譲措置(事故の発生を防ぐブレーキなどの行動)をとった地点、衝突した地点、停止転倒地点、その他事故に関する重要な地点です。立会人の記憶と供述で行われるため、事故の当事者にとって大切な記録です。

・関係地点の測定値

事故に関係する様々な地点の測定を行い記録します。重要な地点と測定結果は、時として争点になるため、立会人に明示・確認されることがあります。

・事故現場の写真

事故現場の状況(交差点や見通しなどを含む)、信号機・道路標識等、衝突による損害(加害者と被害者の両方)、タイヤ痕、散乱物などです。

■指示説明は食い違いやすい

交通事故は、ゆっくりとした時間の流れで起こるのではなく、危険から衝突までは一瞬です。事故の当事者や目撃者が、一瞬で起きた事故の記憶を、間違いなく記憶していることは考えにくいでしょう。

たとえ事故後に冷静になって事故現場を見渡したとしても、どこで何が起きたかを正確に思い起こすことはできません。事故直後の方が記憶は残っていますが、動揺もしているためやはり正確ではないのです。つまり、正確な地点は、いくら聞かれてもわからないというのが本音ですが、それでは調書にならないため、「だいたいこの辺り」という供述でも記録されていくということです。

ましてや、相手の発見や危険の察知など、指示説明による地点の確定は、大よそ立会人による主観的なものであり、故意であってもなくても事実と違った地点を、指示説明として指摘することは当然あります。そのため、加害者と被害者の指示説明が一致しないことなど、交通事故においては日常的に起こります。

■実況見分での注意点

警察が行う実況見分は、どのような損害の交通事故が、どのように起こったのか、可能な限り正確に記録するためにあります。一般に警察というと犯罪に関わることから、実況見分の場で、どちらが悪いのか聞いて過失をはっきりさせようとする人がいますが、警察は過失について話しませんし、実況見分調書に過失の有無は記載もされません。

ですから、実況見分の段階では、自分がするべき主張は堂々とすれば良く、思ってもいない過失は、相手の言いなりになって認めるのはもちろん、警察にも供述してはなりません。正確な実況見分のためには、知らないことは知らないと言い、わからないことはわからないと言うのも大事です。警察が誘導的な質問をして来ても、「そうだったかもしれない」が「そうだった」という事実に変わる可能性を考え、迂闊に供述することの危うさを自覚しましょう。ただし、運転者なら当然記憶していなければならないことを、覚えていないと言うのは、運転上の不注意にも相当するので、「覚えていない作戦」は万能ではありません。

・自分の主張を伝えること

・事実の記載に協力すること

・不明な点は不明だと伝えること

なお、自分に不利になると思える事実は、指摘が無ければ発言をする必要はないですし、相手が悪いと思える事実は、警察に伝えておくのは当然です。後々において、実況見分調書は過失割合を決める重要な書類になります。

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