自賠責保険の補償額
自賠責保険の補償額は、任意保険と比べると限度額が非常に低く、交通事故の賠償責任の全てをまかなうには到底足りない金額です。補償額と補償範囲は次のようになります。
死亡時の補償額
限度額:1名につき3,000万円
補償内容
損害の内容 | 損害の詳細 | 補償額 |
葬儀費 | 通夜、祭壇、火葬、墓石など | 60万円が支払われ、必要に応じて100万円を限度 |
逸失利益 | 被害者の死亡がなければ将来得たはずの利益 | 収入や就労可能年数等を考慮した金額 |
慰謝料 | 被害者本人の慰謝料 | 350万円 |
遺族の慰謝料 | 1名:550万円
2名:650万円 3名:750万円 被扶養者がいれば200万円加算 |
※死亡に至るまでの傷害については、傷害時の補償額に準じて支払われます。
傷害時の補償額
限度額:1名につき120万円
補償内容
損害の内容 | 損害の詳細 | 補償額 |
治療費 | 診察、投薬、入院、手術など | 実費払い(妥当な金額) |
看護料 | 入院中の看護、自宅看護、通院看護 | 入院:1日4,100円
自宅看護か通院:1日2,050円 |
諸雑費 | 入院中の雑費 | 1日1,100円 |
通院交通費 | 通院のための交通費 | 実費払い(妥当な金額) |
義肢等 | 義肢、義眼、眼鏡、補聴器、松葉杖、歯科補綴(ほてつ)等の費用 | 実費払い(妥当な金額)
眼鏡は50,000円を限度 |
診断書等 | 診断書、診療報酬明細書等の発行料 | 実費払い(妥当な金額) |
文書料 | 交通事故証明書、印鑑登録証明書、住民票などの発行料 | 実費払い(妥当な金額) |
休業損害 | 事故で失われた収入減 | 1日5,700円
それ以上の収入減を証明できれば、19,000円を限度 |
慰謝料 | 精神的・肉体的苦痛に対する補償 | 1日4,200円
治療期間内で算出 |
後遺障害時の補償額
限度額(1名につき)
障害の内容 | 補償限度額 |
重篤な後遺障害
(神経系統の機能又は精神への著しい障害や胸腹部臓器の機能への著しい障害) |
常時介護(障害等級第1級):4,000万円
随時介護(障害等級第2級):3,000万円 |
重篤な後遺障害以外の後遺障害 | 障害等級第1級:3000万円~障害等級第14級:75万円 |
補償内容
損害の内容 | 損害の詳細 | 補償額 |
逸失利益 | 後遺障害によって発生する収入減 | 障害等級などを考慮 |
慰謝料 | 精神的・肉体的苦痛に対する補償 | 重篤な後遺障害で常時介護:1,600万円(初期費用500万円)
重篤な後遺障害で随時介護:1,163万円(初期費用205万円) 重篤な後遺障害以外の後遺障害:1,100万円~32万円(障害等級に応じる) いずれの場合も、障害等級第1級~第3級で被扶養者がいれば加算 |
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