保険料の相場
自動車保険の保険料には、相場というものがありません。なぜ相場が無いかというと、保険内容の組み合わせや、保険金額の設定によって全く違う保険商品ができあがるからです。
そもそも一般的な自動車保険というものが存在しないので、保険料の相場も無いのですが、それでは参考になる数字も無いかというと、統計的なデータなら存在します。損害保険料率算出機構が公表しているデータを使い、統計上の相場を計算してみます。
平成24年度の平均保険料
契約台数 | 契約保険料(千円) | 平均保険料 | |
普通自家用乗用車 | 12,869,615台 | 989,862,694円 | 76,915円 |
小型自家用乗用車 | 15,998,495台 | 946,416,732円 | 59,157円 |
軽四輪乗用自動車 | 13,272,685台 | 621,397,584円 | 46,818円 |
※参考:損害保険料率算出機構、平成24年度の事業概況(統計)
それぞれにおいて、契約台数が1千万台を超えているので、統計データとしては信頼が置ける数字です。台数が多い乗用車を抜き出して平均値を出してみましたが、さて、この結果を見てどう思うでしょうか。
普通車が約77,000円、小型車が約59,000円、軽四輪が約47,000円となり、自分の保険料と比べて安いと思うか高いと思うかは人それぞれでしょう。代理店型で加入している人は、もっと高い保険料を払っている人も多いはずです。
強引に相場を計算してみる
統計データは自動車保険全体で、代理店型と通販型に分かれていません。代理店型の高い保険料も、通販型の安い保険料も全て含まれてしまいます。ですが、依然として代理店型の占める割合は大きく、通販型のシェアは全体の7%程度と言われています。
そして、代理店型の手数料は、保険料の10%~20%を占め、手数料に幅があるのは、保険会社の違いだけではなく、年間の新規獲得件数によっても手数料率が変わるからです。それを踏まえて、平均で15%と考えれば、強引ですが大体の相場観が掴めます。
つまり、平均保険料のうち、代理店型93%は15%の手数料が上乗せされており、通販型7%はそのままの金額として計算すると、計算式は次のようになります。
実質保険料=平均保険料×0.93÷1.15+平均保険料×0.07
この計算をして、最初の平均保険料と比べると、次のようになります。
契約台数 | 契約保険料(千円) | 平均保険料 | 実質保険料 | |
普通自家用乗用車 | 12,869,615台 | 989,862,694円 | 76,915円 | 67,585円 |
小型自家用乗用車 | 15,998,495台 | 946,416,732円 | 59,157円 | 51,981円 |
軽四輪乗用自動車 | 13,272,685台 | 621,397,584円 | 46,818円 | 41,139円 |
自動車保険は、元々正確に相場を計算する方法など無いので、あくまでも参考値ですが、実質保険料を求めることで、それより多く支払っている人は増えます。代理店型には代理店型のメリットもあるので、差額をメリットの分と考えるならそのままの契約、差額が大きいなら保険内容や通販型への見直しが必要だということです。
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