保険料の算出方法
現在の自動車保険は、リスク細分型と呼ばれる、加入者のリスクを次のような要因に細分化し、リスクに応じた保険料率を適用して保険料を決めています。
(1)年齢
(2)性別
(3)運転歴
(4)営業用、自家用その他自動車の使用目的
(5)年間走行距離その他自動車の使用状況
(6)地域
(7)自動車の種別
(8)自動車の安全装置の有無
(9)自動車の所有台数
※保険業法施行規則より引用
上記は、あくまでも法律上のリスクの定義であり、保険会社がその全てを保険料の算出に利用することを求めていません。保険会社によって、加入時に申告の必要がないリスクがあるのはそのためです。
リスクだけが保険料ではない
実際の保険料は、リスクだけの影響で決まるものではなく、保険金額の設定や割引制度の有無によっても大きく変わります。その中でも、等級は保険料に大きく影響し、等級は無事故歴の積み重ねによってしか上がらないため、信頼性の高い指標として、大きな差が付けられています。
・年齢
○○歳以上という条件が付けられ、補償対象の年齢が低いほど保険料が高く、年齢を高くするほど補償対象が限定されて保険料が安くなります。
・等級
1等級から20等級まであり、等級が高いほど保険料が安くなります。等級は1年間無事故で1つ上がります。
・型式別料率クラス
車種(型式)によって1から9まであり、対人、対物、傷害、車両の4区分にそれぞれ設定されます。保険料は数値が小さいほど安く、数値が大きいと高くなります。
・保険金額
対人賠償責任保険のように、最初から無制限で変更できない保険もありますが、その他の保険では、保険金額を下げると保険料が安くなります。
・使用目的
日常・レジャー使用よりも、使用頻度の高い通勤の方が事故リスクは高いので保険料も高く、通勤よりも業務使用の方がさらに事故リスクは高いので保険料が高くなります。
・補償内容
対人賠償責任保険と対物賠償責任保険は必須ですが、その他の保険はオプションになっている場合もあり、多く選択するほど保険料が高くなります。
・走行距離
年間走行距離を申告(事前に申告する場合は予想距離)することで、距離が短いほど保険料が安くなります。
・割引と特約
割引にはゴールド免許割引、セカンドカー割引など、特約にはロードサービス、弁護士費用など、保険会社によって異なる割引と特約が多くあり、割引適用と特約選択は、保険料に影響します。
通販型と代理店型の保険料
インターネットで申し込みをする通販型(ダイレクト型)の自動車保険と、代理店の担当者との対人で申し込みをする代理店型では、保険内容に違いはありません。保険内容に違いが無いのに保険料が違うのは、代理店型に発生する手数料によるものです。
単純に保険商品として考えると、通販型の方が安くて同じ補償を受けられるのでお得です。しかしながら、代理店型は担当者におまかせという、人間的な信頼関係に基づいて利用されることが多く、一概には優劣を付けがたいものです。自分で自動車保険の知識を持ち、安くしたいと考えているのなら通販型ということでしょう。
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