割引の種類
自動車保険には、実に多くの割引制度があり、保険会社各社に共通の割引もあれば、保険会社に固有の割引もあります。どのような割引が用意されているのか、契約している(契約しようとしている)保険会社に割引があるのか確認し、できるだけ保険料を減らして多くの補償を受けられるように備えておくことが大切です。
割引制度には、車に対する割引、人に対する割引、使用条件や補償範囲に対する割引、契約に対する割引の4種類があり、それぞれにおいてどのように割り引かれるかは、保険会社によっても異なります。
■車に対する割引
車に対する割引をうまく適用させるためには、自動車保険のことまで考えて車を選ばなくてはなりません。しかし、車を選ぶときに自動車保険までは考えず、自分の好きな車を選ぶことになるのが大半なので、どちらかというと、持っている車に対しての割引が大きい保険会社を選ぶことになるでしょう。
割引の種類 | 割引の説明 |
ABS割引 | ABS(ブレーキを踏んだときに車輪をロックさせない装置)が付いている車への割引 |
エアバッグ割引 | 衝突時に瞬時に搭乗者を保護するためのバッグが付いている車への割引 |
デュアルエアバッグ割引 | エアバッグが運転席と助手席の両方に付いている車への割引 |
衝突安全ボディ割引 | 一定の衝突試験基準をクリアした車への割引 |
横滑り防止装置割引 | 横滑り防止装置によって、車の姿勢を制御する装置が付いている車への割引 |
イモビライザー割引 | 盗難防止装置が付いている車への割引 |
エコカー割引 | ハイブリッド、電気自動車などの低公害車に対する割引 |
新車割引 | 初度登録から一定期間(多くは25ヶ月以内)の車に対する割引 |
福祉車両割引 | 福祉車両(単に使用目的が福祉なのではなく、福祉のために改良されて特定の要件を満たす車両)に対する割引 |
型式別料率クラス | 割引制度として設けられていないが、車両の型式によって異なる保険料率が適用される |
■人に対する割引
記名被保険者が持つ年齢、免許の色などに対する割引です。記名被保険者が固有で持つので、こればかりはどうにもできないですが、なるべく高い割引率を受けられるように努力するべきでしょう。事故や違反を減らす以外に方法はありません。
割引の種類 | 割引の説明 |
ゴールド免許割引 | ゴールド免許を持っている人に対する割引 |
年齢割引 | 割引制度として設けられていないが、年齢が若いと保険料が高くなる(記名被保険者年齢別料率にしたがい年齢条件とは別) |
等級制度 | 割引制度として設けられていないが、20段階の等級によって無事故期間が長いほど保険料が安くなる |
長期優良割引 | 長期間無事故を続けることで受けられる割引で、多くは等級が20等級、無事故、事故有係数適用期間が0年といった条件(年齢条件も含まれる場合あり)をクリアすると受けられる |
■使用条件や補償範囲に対する割引
使用条件はリスクの大きさによる保険料の違いで、補償範囲は損害を受けたときの補償対象を限定することでの保険料の違いです。いずれも契約中に変更することは可能で、変更後に算出された保険料との差額については、追加で支払いまたは還付されます。
割引の種類 | 割引の説明 |
使用目的 | 割引制度として設けられていないが、契約車両をどのように使うかによって適用される割引で、使う頻度が高いほど保険料が高くなる |
年間走行距離割引 | 1年間にどのくらいの走行距離であるかによって適用される割引で、長く走行するほど保険料が高くなる |
年齢条件 | 運転者の年齢を限定する(何歳以上を補償するか決める)ことによる割引 |
運転者限定割引 | 運転者を限定する(誰が補償を受けられるか決める)ことによる割引 |
■契約に対する割引
契約に対する割引は、特定の条件を満たす契約方法によって、割引が受けられるものです。工夫する事で割引を受けられるのが特徴で、利用できる割引なら是非とも利用して保険料を安く済ませましょう。
割引の種類 | 割引の説明 |
インターネット契約割引 | 通販型の自動車保険だけの割引で、インターネットで契約したときに受けられる割引 |
セカンドカー割引 | 複数所有新規割引とも呼ばれ、11等級以上の人が2台目以降の保険契約をするときに適用できる等級を優遇する割引 |
継続割引 | 2年以上続けて契約しているときの割引 |
早期契約割引 | 新規または継続契約において前契約の満期日から一定の期間よりも前に契約したときの割引 |
ノンフリート多数割引 | 1つの契約で複数の車両を契約するときの割引 |
証券なし割引 | 保険証券を発行せず郵送しないときの割引 |
■その他の割引
割引制度の1つではないですが、住んでいる地域も保険料には影響を与えています。その理由は、地域によって交通量や自動車事故の発生頻度が異なるためです。全国は7つの地域に分けられ、それぞれにおいて割引率が設定されています。
地域による割引は、型式別料率クラスと同じように、統計的なデータに基づいており、自分で何かできるものではないですが、地域も保険料に影響するということだけは、知っておいて損は無いでしょう。
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