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不起訴に対する不服申立て

交通事故の加害者が、検察官の不起訴に不服を申し立てることはないでしょうから、不起訴に不服があるのは当然被害者です。起訴・不起訴は検察官の独占なので、被害者が起訴することはできません。できるとすれば、民事上の責任である損害賠償請求を求めるに過ぎず、刑事上の処罰については手を出せないのです。

しかし、被害者としては、起訴されて裁きを受けさせたいのは理解できますし、検察官の独占であることは、検察官の裁量で起訴・不起訴が決まるため、見誤ることを否定できないでしょう。そのようなとき、被害者は次のいずれかで不服申立てをすることになります。

・高等検察庁検事長への申立て

・検察審査会への申立て

■高等検察庁検事長への申立て

地方検察庁の検察官が下した判断に対し、上級検察庁である高等検察庁の検事長へ、指導を求める方法です。そのため、不起訴を不服として上級庁に起訴を求めるのではなく、不起訴の撤回と再捜査を求める、つまり上級庁からの指導を申し立てることになります。

この方法は、制度として存在するのではなく、高等検察庁の検事長が、管轄区内の地方検察庁職員を指揮監督する立場にあることを利用しています。検事長に対し、自らの指揮監督権を使って、不起訴をした検察官を指導してくださいということです。申立てがあると、不起訴処分について検討することになりますが、その結果、理由が無いとされて不起訴のままも当然あります。

検察官は、独任制官庁といって、一人で構成される官庁とされているため、検察官は個別に検察職務を行うことが認められています。この点からすると、不起訴について検事長からの指導があっても、個々の検察官が下した不起訴処分には直接影響しません。

それでも、検察庁法では、検事長の指揮監督権を規定していることから、検察官は検事長の指導に応じることになり、不起訴処分を再検討することにはなるでしょう。また、検事長と検察官の意見が衝突し、なおも検事長が不起訴処分を妥当と考えていない場合には、検事長の職権で自ら取り扱うか、他の検察官に取り扱わせることができます。極めてまれだと思われますが、不起訴が他の検察官によって起訴に変わる可能性もゼロではありません。

■検察審査会への申立て

検察審査会とは、11人の民間人で構成される法律に基づいた組織で、検察官が持つ公訴(刑事事件を起訴すること)の独占性から、不起訴が不当とする当事者を救済する目的を持っています。交通事故の被害者が、不起訴処分を不服として審査を申し立て、被害者死亡の場合には遺族(配偶者、直系親族、兄妹姉妹)が行います。

検察審査会では、不当と申立てがあった不起訴処分に対し、次のような議決をします。

・不起訴を起訴相当とする議決(11人中8人以上)

・不起訴を不起訴不当とする議決(11人中6人以上)

・不起訴を不起訴相当とする議決(11人中6人以上)

申し立てた被害者側としては、当然に起訴相当や不起訴不当にして欲しいところでしょう。起訴相当や不起訴不当になると検察官に通知されて、起訴相当なら起訴するべきかどうか、不起訴不当なら不起訴処分を再検討することになります。

検察審査会が起訴相当や不起訴不当の議決を出しても、検察官に起訴を強制することは当然できず、再度同じ理由で不起訴になる場合もあります。このとき、起訴相当の議決と不起訴不当の議決では、その後の展開が異なります。

・起訴相当から不起訴の場合

検察審査会が、審査補助員として法律に関する専門家(弁護士)を委嘱して再審査を行い、それでもなお起訴が相当と認められれば、11人中8人以上の多数で起訴議決をします。また、起訴議決には不起訴処分をした検察官に陳述の機会が与えられます。起訴議決がされると、不起訴処分をした検察官に代わって、裁判所が指定した弁護士により起訴されます。

・不起訴不当から不起訴の場合

同じ理由で二度不起訴になると、今度は被害者による検察審査会へ審査の申立てができなくなります。そのため、検察審査会が職権で再審査する以外には方法がなくなります。

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