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物損事故の加害者がすべきこと

物損事故の場合は、人身事故と決定的に違う点があり、民法上の損害賠償責任が問われます。人身事故の場合、被害者救済の観点から自賠責保険の根拠法である自動車損害賠償保障法によって、次の3つを加害者が証明できれば、賠償責任は無いとされています。

・自己および運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかった

・被害者または運転者以外の第三者に故意または過失があった

・自動車に構造上の欠陥または機能の障害がなかった

しかし、物損事故では自動車損害賠償保障法が適用されないので、一般に被害者が損害を訴え、加害者の過失を証明しなければ、賠償を受けられません。だからといって、物損事故で一方的に衝突した側が、被害者に過失を証明されるまで何もしないというのは考えにくいでしょう。自動車以外の物損事故では、証明するまでもなく加害者の過失が明らかな事例が多く、著しく交通の妨げになる場所に、自らの所有物を放置する人などいないからです。

■物損事故でも事故後の義務がある

道路交通法上に規定される、交通事故の当事者に課せられている義務には、負傷者の救護、危険防止措置、警察への報告があり、人身事故と物損事故の区別はないため、同様に適用されます。ただし、物損事故では負傷者がいないので、危険防止措置と警察への報告で足ります。

物損事故を起こしたら、速やかに交通に支障が無いように危険防止措置を講じます。具体的には、後続車両を誘導したり、停止板で知らせたりするのですが、車対車で相手がいる場合には、どちらが悪いとしても協力して行わなくてはなりません。事故後の義務は、加害者と被害者の区別なく定められているからです。

また、小さな事故でも必ず警察に連絡しないと、事故届のない交通事故には、事故証明書が発行されません。車対車では、負傷者がおらず車両が自走できる状態なら、派出所等に当事者が出向くことも多くあります。保険を使うなら、事故証明書は必須なので警察への連絡も必須となります。

■器物損壊罪は適用される?

警察へ連絡すると、器物損壊罪で逮捕されるのではないかと心配するかもしれませんが、器物損壊罪というのは、故意で他人の所有物に損害を与えた場合の罪です。過失による交通事故の場合には、損害賠償責任は当然に負いますが、(被害者が告訴して故意だと認められない限り)刑事罰には問われないので、警察に連絡しましょう。

警察に連絡するのは保険で事故証明書が必要になるからで、犯罪性のない物損事故は、民事不介入の原則から、警察は極めて消極的です。警察には事故の事実認定をしてもらうためと割り切り、以降は当事者間での示談交渉になります。

■保険会社に連絡する

対物賠償責任保険がない自動車保険は皆無なので、物損事故でも補償を受けられますが、保険会社へ事故の連絡をしなくてはなりません。物損事故の補償額は基本的に被害額で、修理費用が補償されるものです。ただし、車対車では相手の車の価値が低ければ、全損扱いになって修理額ではなく価値相当までしか補償されません。この点はしばしば争いになるので、対物超過修理費用特約などでカバーしましょう。

相手への物損は対物賠償責任保険で補償されますが、自分の車両に対しては車両保険で補償されます。自分の車両も相手と同じで、車の価値を最大限としての補償です。いずれにしても、保険会社への連絡が遅れてしまうと、保険金を受け取れなくなる可能性もあるため、事故後はなるべく早く保険会社に連絡します。

■証拠保全を確実に行う

実況見分が行われ調書が作成される人身事故と異なり、物損事故で警察に期待できることは少なく、警察は犯罪性のない交通事故まで相手をしないので、現場の証拠は自分で確保するべきです。後から、事故時に気付かなかった損害を主張する被害者は多く、そうしたトラブルを防ぐためにも、写真に残しておきましょう。

物損事故の場合、警察は物件事故報告書を作成しますが、この書類は簡易的なものであるばかりか、人身事故ではないので資料請求が非常に困難です。損害額の確定は概ね保険会社が委託する調査会社によって行われますから、警察はアテにできないと最初から覚悟し、自分で証拠保全をします。人身事故に比べると、気が動転していることは少ないはずですし、自分に怪我が無ければ難しいことでもありません。

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