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交通事故と弁護士報酬

交通事故の損害賠償金額は、多いときなら億の単位にまで届くので、裁判をしてでも請求が認められれば、弁護士報酬は十分に支払えます。数十万円の請求額で弁護士に依頼するのは経済的とは言えませんが、数百万円レベルなら十分に意味はあります。

2004年から、弁護士報酬は各弁護士が自由に設定できるようになりました。そのため、弁護士報酬がどのくらいかわからず、弁護士への依頼をためらって裁判も諦めてしまう場合もあるでしょう。

ここでは、弁護士費用の内訳と目安を紹介していますが、実際の報酬は依頼する予定の弁護士に必ず問い合わせるようにしてください。

■弁護士費用の内訳

弁護士費用は次のような内訳になっており、基本的に弁護士によって変わることはないはずです。

費用 説明
相談料 弁護士に依頼する前に、法律相談をするときの費用
着手金 結果に関係なく弁護士に支払う費用
報酬金 結果によって弁護士に支払う成功報酬
日当 出廷などで弁護士を拘束すると発生する費用
実費 交通費、遠隔地の場合の宿泊費、通信料など

 

通常は、このような内訳で費用請求されますが、タイムチャージ方式という料金体系もあります。タイムチャージ方式とは、弁護士が必要とした作業時間について、単価を設けて支払うもので、どのくらいの作業量が発生するか不明な場合に用いられます。

タイムチャージ方式は時給制とも言えるのですが、時給という言葉に安心してはなりません。弁護士の時給は、平均的なサラリーマンの日給以上に匹敵するので、数時間で10万円を超えることは珍しくなく、裁判が長引くほどトータルの出費が高くなります。

■以前までの報酬基準

報酬が自由化された現在においても、以前まで日本弁護士連合会で使われていた、報酬基準にしたがって報酬を決めている弁護士事務所は多く、一例として掲載しておきます。

経済的利益 費用
着手金 300万円以下 8%
300万円を超え3,000万円以下 5%+9万円
3,000万円を超え3億円以下 3%+69万円
3億円を超える場合 2%+369万円
報酬金 300万円以下 16%
300万円を超え3,000万円以下 10%+18万円
3,000万円を超え3億円以下 6%+138万円
3億円を超える場合 4%+738万円

 

経済的利益に応じた費用になっており、報酬金は着手金の2倍ですから、勝訴を前提にすると合計は着手金の3倍になります。また、依頼前の法律相談については、30分で5,000円から1万円を標準としています。

■弁護士へのアンケート結果

日本弁護士連合会は、2008年に全国の弁護士にアンケート調査を行い、交通事故については約1,000の回答を得ています。500万円の保険会社の提示に対し、1,000万円の勝訴判決という設定で、アンケート結果によると、着手金は半数近くが30万円前後、報酬金は50万円前後が最も多かったのですが、100万円前後の比率も高くなっています。

・着手金の金額と割合

金額 割合 累計
20万円前後 19.7% 19.7%
30万円前後 48.6% 68.3%
40万円前後 11.5% 79.8%
50万円前後 14.7% 94.5%

 

・報酬金の金額と割合

金額 割合 累計
50万円前後 35.4% 35.4%
60万円前後 15.1% 50.5%
70万円前後 18.2% 68.7%
80万円前後 10.1% 78.8%
90万円前後 2.5% 81.3%
100万円前後 15.5% 96.8%

 

報酬金の割合にバラツキがあるのは、弁護士が考える経済的利益(提示500万円、勝訴1,000万円)の算出方法にバラツキがあるためと想定されます。それならば着手金も同様の傾向になっておかしくないところですが、着手金の方が低い傾向にあります。

標準報酬での比率は着手金:報酬金=1:2という関係だったので、標準報酬よりも着手金が安くなる傾向になるのは、依頼者が依頼しやすいように低く設定されたと考えられます。

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